間違った意味で使われている「花珠」という言葉

真珠のネックレスなどで、よく「はなだま」、「花珠」という言葉を目にしたり聞いたりすることがあると思いますが、この花珠という言葉は、ほとんどの場合間違った使われ方をしています。

私は30年以上、真珠の商売をしていて、現在もその業界におりますので、日々このことには疑問を感じながら仕事をしていて、一般消費者の方々に本当のことを伝えたいと思いこのブログに書くことにしました。

花のような、綺麗な真珠、真珠の中でも特に綺麗で最高品質の商品です!、というようなセールストークが巷ではなされていますが、その基準は公的に決められたものではなく民間のいくつかの会社が自社の独自の目安に合うものを「花珠」、最高級品質です、としているだけで業界全体として一つの一定の基準を決めてはいません。

だから花珠と主張している会社によって、その基準が甘かったりということはよくあることですし、最高級とはとても言えない真珠が現実にけっこう存在するということです。

では、「花珠」の本当の意味はどういうことなのか?
真珠があこや貝から取り出される作業を浜揚げ(はまあげ)と言いますが、このときに通常ではない、特にずば抜けて綺麗な真珠(勿論、穴は開いてない何の加工もされていない真珠)が出てくることがあり、これを真珠の養殖業者さんの間で「花珠」と呼んで、他とは区別する習慣があります。だからもともと、ネックレスなどの製品に対して使う用語ではなく、業者間では無穴と呼んでいますが未加工の真珠に対して使う言葉なんです。

正しい真珠の買い方

だから、結論から言うと花珠という言葉だけで、買うものを決めてしまうのは良くないです。しかし真珠は見ただけでは、なかなか分かりにくいものです。だからどうしても「花珠」などという言葉を信じて、買うしかないというのが現状なのでしょう。

対処の方法は3つあると思います。
一つは信頼できるお店で買う。どこが信頼できるのかというと値段は高いですがM社は世界ブランドですし良いものしか置いてないという印象です。第一、M社には「花珠」などはありません。
この事実が「花珠」は品質保証にはなっていない
ということを如実に語っているということです。M社に限らず、「花珠」を扱っていない会社は
逆説的ですが信用がおける可能性があります。

二つ目は真珠をよく知っている人からアドバイスを受けて、購入する。

三つ目は自分自身が日頃から色々な所で、真珠を見たり聞いたりして、知識を深め、見る目を肥やしていくという少し時間はかかりますが、一番納得のいく方法ではないかと思います。

【追記】
 真珠業界を代表する真珠の専門機関の日本真珠振興会のホームページにも、真珠を販売する業者に向けての注意が書かれている。
そこには先ず、花珠という言葉が日本の真珠業界にとって大切な用語であるのに本来の意味からかけ離れた意味で使用されていると訴えています。
次には安易に花珠という言葉を使って販売することは日本のアコヤ真珠に対する信用を失わせることになりかねない、といっています。
最高品質といってよいかどうかは、販売する会社の専門家としての自覚と責任に基づいてすべきであり、消費者に対して真摯な対応を求めたい、としています。



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