この記事は自転車が車道を走っているときの問題点、危険運転についてです。
(歩道での危険運転については、このブログの中の「歩道での自転車の危険運転の取り締まり強化を望む」に投稿しています。)
車を運転しているとき車道を逆走してくる自転車に遭うことがよくあります。
車道の一番左寄りを走るのが原則のはずで、それなら車はその右側を追い抜いていけば良いのですが、逆走してくると一瞬どきっとします。法律無視を許したままにしておくと、自転車の運転者の無法で危険な運転はますますエスカレートしていくだろうし、法律を守ろうという意識が無くなってしまうだろうと思います。自転車は弱者で、歩行者とほぼ同じ扱いをしてくれる、という幻想を持って運転するようになってしまっているのではないかと思います。自転車事故の割合は、事故全体の2割を占める高水準で推移しており、注意が必要です。

自転車の右側通行はルール違反!

自転車は道路交通法上、軽車両扱いで、車道を走る場合は左側走行が義務付けられており、自動車から見て前方の左手から自車に向かって道路を逆走してくる自転車は、道路の右側を通行していることになります。だから交通違反を犯しています。

昔は歩道がない道路にある路側帯(白い一本線で車道と区分された道路の部分で、歩行者が通る部分)では、左右どちらの路側帯を自転車が通行しても良かった。しかし平成25年6月14日に公布し、12月1日に施行された「改正道路交通法」により、自転車が路側帯を走行する場合、道路の左側の路側帯を走行しなければならなくなった。しかも路側帯を通行する場合は、歩行者の通行の妨げにならないような速度と方法で通行しなければなりません。

よって、もし自転車が道路の右側にある路側帯を走り、交通違反が確定すると3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金となります。

国土交通省のホームページからの抜粋
歩車道の区分のある区間(自転車道がある場合はそこを通行する)では

歩道等と車道の区別のある道路においては、車道を通行しなければならない。
 →車道通行の原則(道路交通法 第17条第1項)

道路の左側端に寄って通行しなければならない。(車両通行帯が設けられた道路を除く)
 →車道の左側端通行(道路交通法 第18条第1項)

車両通行帯が設けられた道路においては、道路の最も左側の車両通行帯を通行しなければならない。
 →車道の左側通行(道路交通法 第20条第1項)

(なお車両通行帯とは、車両が通行すべき道路の部分を、白線や破線で区切って示したもので
通常、片側1車線や2車線などがある。)

このように道路交通法では規定されているのですが、どうして自転車で右側通行をする人がこんなに多いのでしょうか。私が推測する一つの理由は法律通りに左側通行すると車は自分のすぐ右側を通過していく。その車に自分がはねられないか心配な気がする。右側通行すれば自分の目で対向車を確認しながら走れるし、車からも自分をはっきり見てもらえるから事故になりにくいと思っている。法律には違反しているが、この方が安心できる。(さらに、いまのところ右側通行で警察に取り締りをされたケースがほとんどない、聞いたことがないので、まあ大丈夫だろう)こういう心理が自転車の運転者にあるからではないだろうか。

自転車が右側通行すると事故になりやすい!

しかし実際は、自転車事故の多くは、交差点やカーブにおいて、向こうから来た車と“出合い頭”に衝突する形、つまり自転車が道路の右側を通行をすると、車が交差点に入る際、あるいは左カーブのときの正面左が死角になって見えないので、事故が起こってしまう。
下のイラストで示す通り、 自転車が右側通行をすると事故の可能性が高くなります。

突然現れる自転車が自分の車にぶつかってくるのは避けようがない。逆にもしその自転車がちゃんと左側通行をしておれば、車が交差点に差し掛かった時、車から自転車の姿が見えるので事故にはならないはずです。

いずれにしても法律を守ろうという意識があまりにも無さすぎると思います。道路上では自転車というのは自動車のドライバーから見ると、かなりの無法者というふうに感じられます。公道を走る以上、法律を守るのは当たり前のことです。違法な自転車運転者を警察はもう少し厳しく取り締まるべきではないでしょうか。


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