皆さんも街でイラストにあるような格好でバイクを乗っている人を一度は見たことがあるのではないでしょうか。
はたから見ていると、その乗り方は、何とも格好が悪いし、危険すら感じますよね。しかし乗っている本人としては、そうして両足を伸ばしてる方が「安心・安全」と思いこんでいるみたいです。かなりスピードが出ていても、足は地面スレスレでぶら下げたままです。ネットの質問サイトで見た返事には、「足を閉じたまま運転なんて怖くてできません」という人もありました。
また、「ステップに足をおいて、不安定さを感じました。スクーターは危険な乗り物だと思います。足で挟むことができないのは怖いです。」という意見もあります。’足で挟む’というのは’ニーグリップ’といって、原付ではなくバイクのタンクを両膝で挟み込むようにして体や車体を支えるためにすることですが、バイクでこれが出来ていない場合はバランスが取り辛くなります。しかし原付には膝の位置には燃料タンクが無い構造になっているので、足は両足揃えてステップに置くようになっています。それが正しい原付の乗り方ですが、問題のような乗り方の人は、もしバランスを崩して転倒しそうになっても、足を左右に伸ばしておれば、すぐ足を着いて転倒を防ぐことが出来るという考えからのようです。
色々調べてみると、問題のような乗り方は実際にはステップにちゃんと両足を置いた時と比べて、逆にバランスは取りにくくなるようですが、そういう人たちの話を聞いてみるとヤジロベーや綱渡りの棒、平均台で突き出した腕のような機能を果たすと勘違いしているために、このような乗り方をしているようです。結局、私が思うにこのような乗り方をしているのは、誰かの乗り方を真似して、これが良いんだと勘違いしてしまっているからではないでしょうか。
足を横に伸ばした方が転倒しにくいという思い込みが原因
人間には思い込みというのがあります。自分ではこれが良いと思っていることが、実は間違っていた、なんていうことは誰でも一度や二度は経験したことがあると思います。特に交通ルールに関することは、自分勝手な思い込みは許されません。やはり正しい基本、ルールを知ることが大事です。それには人からの注意には、素直に耳を傾けることが大切だと思います。ステップに両足を乗せて少し走ってみれば、そんなにふらつくものではないことがすぐわかるはずです。基本通りしていない人はちょっと勇気を出して是非やってみてください。ものの2~3分も走れば大丈夫だという感覚が得られるはずです。
原付の正しい乗り方の講習をほとんどの人は受けていない
普通免許を取得すると原付の免許は自動的に付いているので、ほとんどの人はわざわざ原付の免許は取らない。だから講習を受ける機会も無く、皆めいめい自己流で乗っているためにこうしたことが起きているのだと思います。
*普通免許ではなく原付免許を取得する場合は、指定自動車教習所で実技を含む「原付講習」
を受講し、講習終了証明書をもらったうえで、原付免許試験に合格しないと原付免許は取得
できません。
正しい乗り方は、エンジンをかけて、最初は左足を地面に着けていても、ハンドルをしっかり握って右手のアクセルを回したらバイクは動き始めます。その動き始めるのとほぼ同時に地面に着けていた左足をわずかに蹴って最初少し左に傾いていた姿勢を垂直にするようにすれば、姿勢が安定しますので(この間の時間は0.5秒か1秒です。)左足はステップにもどしても大丈夫です。
文章に書くと何か複雑なようですが、自然にこういう動作を無意識に皆さんやっているのだと思います。ちゃんとこれを実践している人なら何でもないことだと思います。なんでも正しいことを知っておくことが大切だと思います。
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